Thumbnail image

補助金の違いについて

概要

はじめに

こんにちは、株式会社 Life Arc System の 営業マーケティング担当の uto です。

以前の投稿で、いくつか補助金の種類がある旨、ご説明させていただきましたが、「実際に補助金を活用してみよう」となった際に、どの補助金を利用すればよいのか判断に困る方も見えるかと思います。

そこで、今回の投稿では、補助金毎の違い、および利点についてご説明させていただきます 1

今回ご紹介する補助金について

今回ご説明する補助金は

  • IT 導入補助金
  • ものづくり補助金
  • 事業再構築補助金
  • 小規模事業特化補助金

の 4 つとなります。

上記の 4 つの補助金は政府が推奨する「新たな事業展開と DX 化」を推進するためにある補助金であり、弊社が企業様におすすめする補助金でもあります。

今回の投稿では、特にお問い合わせが多い、以下 4 点につきまして、各補助金毎の違いをご説明しますので、よろしくお願いします。

  • 補助対象者
  • 補助金額
  • 申請該当項目
  • 申請~受給までの大まかな流れ

補助対象者

まずは、各補助金の補助対象者について、表形式でご紹介いたします。

補助金の種類補助対象者
IT 導入補助金 2中小企業、小規模事業者等 (飲食、宿泊、小売・卸、運輸、医療、介護、保育等)
ものづくり補助金 3以下の要件を満たす事業計画 (3 ~ 5 年) を策定し実施する中小企業・小規模事業者等であること。 ① 付加価値額(営業利益、人件費、減価償却費を足したも)の年率 3%以上の向上 ② 給与支給総額の年率 1.5%以上の向上 ③ 事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+ 30 円以上の水準にする
事業再構築補助金 4下記 ①、② の両方を満たす日本国内に本社を有する中小企業者等及び中堅企業等。 ① 経済産業省が示す「事業再構築指針」に沿った 3 ~ 5 年の事業計画書を作成し、 認定経営革新等支援機関の確認を受けていること。 5 ② 補助事業終了後 3 ~ 5 年で付加価値額を年率平均 3.0%~5.0% (事業類型により異なる) 以上増加させること。又は従業員一人当たり付加価値額を年率平均 3.0%~ 5.0% (事業類型により異なる) 以上増加させること。
小規模事業特化補助金 6下記 ① ~ ④ に掲げる要件をいずれも満たす日本国内に所在する小規模事業者(日本国内に居住する個人、又は日本国内に本店を有する法人)等であること ① 資本金又は出資金が 5 億円以上の法人に直接又は間接に 100%の株式を保有されていないこと (法人のみ) ② 確定している(申告済みの)直近過去 3 年分の「各年」又は「各事業年度」の課税所得の年平均額が 15 億円を超えていないこと ③ 持続化補助金(一般型、コロナ特別対応型、低感染リスク型ビジネス枠)で採択を受けて、補助事業を実施した場合、各事業の交付規程で定める様式第 14「小規模事業者持続化補助金に係る事業効果及び賃金引上げ等状況報告書」を、原則本補助金の申請までに受領されたものであること。 ※「受領された」とは事務局から指摘のあった不備が解消した状態であることを指します。 ④ 「卒業枠」で採択され事業を実施した事業者ではないこと。

比較すると「IT 導入補助金」が申請対象者が幅広く、申請しやすい補助金だとわかります。
「ものづくり補助金」「事業再構築補助金」は 3 ~ 5 年の事業計画を策定することが必要となり、今後どのように事業を展開していくのか具体的なビジョンが必要となってきますので、本補助金を申請される方は、中長期の計画策定が必要なことをご認識ください。

補助金額

補助金の種類補助金額
IT 導入補助金 7【通常枠】 5 万円~ 450 万円 【デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)】 最大 350 万円 【セキュリティ対策推進枠】 5 万円~ 100 万円 【商流一括インボイス対応類型】 350 万円以下
ものづくり補助金 8【通常枠】 最大 750 ~ 1,250 万円 【回復型賃上げ・雇用拡大枠、デジタル枠】 最大 750 ~ 1,250 万円 【グリーン枠】 750 ~ 4,000 万円 【グローバル市場開拓枠】 ~ 3,000 万円 9
事業再構築補助金 10【成長枠】 100 万円~ 7,000 万円 【グリーン成長枠(エントリー)】 中小企業者等:100 万円~ 8,000 万円 中堅企業等 :100 万円~ 1 億円 【グリーン成長枠(スタンダード)】 中小企業者等:100 万円~ 1 億円 中堅企業等 :100 万円~ 1.5 億円 【卒業促進枠】 成長枠・グリーン成長枠の補助金額上限に準じる 【大規模賃金引上促進枠】 100 万円~ 3,000 万円 【産業構造転換枠】 100 万円~ 7,000 万円 ※廃業を伴う場合は、廃業費を最大 2,000 万円上乗せ 【最低賃金枠】 100 万円~ 1,500 万円 【物価高騰対策・回復再生応援枠】 100 万円~ 3,000 万円
小規模事業特化補助金 11【通常枠】 補助上限 50 万円 【賃金引上げ枠】 補助上限 200 万円 【卒業枠】 補助上限 200 万円 【後継者支援枠】 補助上限 200 万円 【創業枠】 補助上限 200 万円

「ものづくり補助金」「事業再構築補助金」は申請時に事業計画が必要で時間がかかりますが、その分、補助金額も大きくなります。
「小規模事業特化補助金」は 2021 年 9 月 30 日から 2023 年 9 月 30 日の属する課税期間で一度でも免税事業者であった又は免税事業者であることが見込まれる事業者のうち、適格請求書発行事業者の登録を受けた事業者に対して、補助上限額が一律 50 万円上乗せされます。

申請該当項目

補助金の種類申請該当項目
IT 導入補助金 12IT ツール(ソフトウェア、アプリ、サービス等) ※デジタル化基盤導入枠においては、IT ツールと併せて使用するハードウェア(PC・タブレット・レジ・券売機等)も対象
ものづくり補助金 13機械装置・システム構築費 技術導入費 専門家経費 運搬費 クラウドサービス利用費 原材料費 外注費 知的財産権等関連経費 海外旅費(グローバル市場開拓枠のみ) 通訳・翻訳費、広告宣伝・販売促進費(グローバル市場開拓枠のうち ② 海外市場開拓(JAPAN ブランド)類型のみ)
事業再構築補助金 14建物費(※建物の新築については必要性が認められた場合に限る) 機械装置・ システム構築費 技術導入費 専門家経費 運搬費 クラウドサービス利用費 外注費 知的財産権等関連経費 広告宣伝・販売促進費 研修費 廃業費 (産業構造転換枠に申請し、既存事業の廃止を行う場合のみ)
小規模事業特化補助金 15機械装置等費 広報費 ウェブサイト関連費 展示会等出展費 開発費 資料購入費 雑役務費 借料 機器・設備のリース・レンタル料(所有権移転を伴わないもの) 設備処分費 委託・外注費

補助金対象項目に関しては、それぞれ補助金の HP に記載がある事例を参考にしてどれを導入するか考えることもできます。
また、「IT 導入補助金」の HP に紹介されている IT 導入支援事業者に相談することもできます。
もちろん弊社も IT 導入支援事業者でありますので、是非ご相談ください。

申請~受給までの流れ

補助金の種類申請~受給までの流れ
IT 導入補助金①「IT 導入支援事業者の選定」「IT ツールの選択」(事前準備) ② 交付申請 ③IT ツールの発注・契約・支払い ④ 事業実績報告 ⑤ 補助金交付手続き
ものづくり補助金① 補助金交付申請 ② 補助金交付通知 ③ 遂行状況報告 ④ 概算払請求 ⑤ 補助金実績報告 ⑥ 補助金の額の確定通知
事業再構築補助金① 補助金交付申請 ② 補助金交付通知 ③ 交付申請 ④ 補助事業実施 ⑤ 実績報告 ⑥ 精算払請求 ⑦ 補助金振り込み
小規模事業特化補助金① 補助金交付申請 ② 補助金交付通知 ③ 交付申請 ④ 補助事業実施 ⑤ 実績報告書の提出 ⑥ 報告書等の確認、補助金額決定 ⑦ 補助金の請求、交付

申請~受給までの流れは、いずれの補助金も同じような手順です。
申請し、事業を実施し報告書などを作成、補助金額が決定しそれを受け取る、というのが大まかな流れとなります。

おわりに

弊社は中小企業・小規模事業者等のみなさまと一緒に、どのような IT ツールを使うかの提案や事業計画のお手伝い、および、各種申請等の手続きのサポートをいたします。

また、経営についてのご相談や、現状を分析し問題点を洗い出すことで今後どのように補助金を申請したほうが良いかも、ご提案させていただいております。

補助金について気になる点等ございましたら、お気軽に 弊社にご相談ください。


  1. 2023 年 7 月現在時点の情報になりますので、実際に補助金申請をされる際は、各補助金のサイト等をご確認の上、最新の情報をご参照いただくようお願いいたします。 ↩︎

  2. 補助対象について 参照 ↩︎

  3. 公募要領(16 次締切分) 概要版 どんな事業計画が必要? 参照 ↩︎

  4. 公募要領の「2.補助対象者」 参照 ↩︎

  5. 中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上にある者として、国の認定を受けた支援機関 ↩︎

  6. ガイドブック 補助金の対象者とは? 参照 ↩︎

  7. IT 導入補助金 2023 参照 ↩︎

  8. 公募要領 補助対象事業の類型及び補助率等 参照 ↩︎

  9. 補助事業終了後、3 ~ 5 年で大幅な賃上げに取り組む事業者に対し、上記枠の補助上限を 100 万円~ 1,000 万円、更に上乗せするという【大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例】もある。 ↩︎

  10. 公募要領 3.補助対象事業の類型及び補助率等 参照 ↩︎

  11. 公募要領 4.補助率、補助上限額等 参照 ↩︎

  12. 用途・対象物 参照 ↩︎

  13. 公募要領 6.補助対象経費 参照 ↩︎

  14. 公募要領 7.補助対象経費 参照 ↩︎

  15. 公募要領 5.補助対象経費 参照 ↩︎

Related Posts